ガケノフチ・ノート

ADHD・ASDな俺が、ボケ防止のために始めた大変有意義な雑記ブログです。

【⑤8,9日目】仕事を辞めた後、ちょっとの間行方をくらませていた思い出

――8日目

ひどく寝ざめのわるい朝だった。

ここは、兵庫県西宮市のとあるネットカフェ。どうやら漫画をぱらぱらとめくっていたら、座イスに腰掛けたまま寝ていたみたいだった。

 

ただ、僕の寝ざめの悪さは、きちんと横になって寝なかったことに起因するものではなかった。

明らかに。

名状しがたい不安の様なものが絶え間なく押し寄せてきて、それはやがて胸底で凝り始めた。胸臆はコールタールをぶちまけたような黒々とした泥濘と化し、先日までの開放感の残滓は底なしの暗闇へと沈んでいった。

 

仕事という悩みの種を解消できたのは事実。だが、人間っていうのは不思議なもので、次から次へと――まるで義務であるかのように――何かについて思い悩まずにはいられない。

この時の僕は、心中に胡坐をかいて居座る茫漠な恐怖に責め苛まれていたのだが、今にして思えば、このように考えていたのだった。

 

「家出して一週間程度たったが、こんな馬鹿げた逃避行生活がいつまでも続くわけがない。俺はいったいこの先どうしたらいいのだろうか」

 

この気持ちは――仕事で抑うつに悩まされていた時の気持ちとそっくりだった。せっかく回復してきたというのに……。

 

僕は慄然とした。

 

こうして思い悩んでいるうちにも、ネットカフェの料金は加算されていく。

僕はとりあえず、チェックアウトすることにした。

 

 

 

空は曇っていた。

絶えまない車の流れ。立ち並ぶ商業施設。だいぶ都会に来たなぁと感じる。

 

 

不安は依然として鬱積していたが、気にしていてもしょうがないので、とりあえず気を紛らわせるために、市内を散策する。

以前、涼宮ハルヒの憂鬱聖地巡礼をするためだけに、はるばる兵庫県の西宮へやってきたことがあった。

大学生の頃だったので、だいたい二年位前のことだ。その頃の事を思い出し、僕は聖地を巡りながら、不安を掻き消そうとひたすら街中を彷徨った。

 

 

しかし、街中は存外に人が多い。

僕は人ごみが結構苦手なので、こういった気分が落ち込んでいる時はなおさら、人ごみに居ること自体が、精神が加速度的に消耗していく大きな要因となる。

 好きこのんで自分を責め苛む趣味は、僕にはない。

なので、バイクを取りに戻り、また少し西へ移動することにした。

 

 

西へ西へと移動していったが、あまり距離を走らないうちに早くも消耗してしまった。

なんとか岡山県に着いた。

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精巧な案山子のような人形が沢山ありました


しかし、やることがない。

前、倉敷の街中と、閑谷学校という所へバイクで行ったことがあるが、岡山に関してはそれくらいしか思い出がない。

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再び行く

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俺様の最高にクールなバイク。中型。


 

あんまり食欲がなかったが、朝から何も食べていないので、名物の【ホルモンうどん】を食べることにした。

 焼うどんに白米がついてくる?…………妙だな………。

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ビジュアル的に絶対味薄いだろ!って思ったんですけど、しっかり味ついてました

 

 

けど凄くおいしい!

少し元気が戻った。単純なものだ。

 

 

再び西宮へ戻り、ネットカフェにチェックインした。以後、何日かこのネットカフェを拠点にすることになる。

 

 

 ――9日目

 

朝5時には起きようと思っていたのに、寝坊しすぎて12時間たっていたらしく、店員のおばさまがブースまで起こしに来てくれた。すみません……。

外に出ると、ポツリポツリと雨が降っていた。

 

名前は忘れてしまったのだが、大きな池のある公園を見かけたので、バイクをそこに止めて、雨脚が弱まるのを待ちながらぼーっと池を眺めていた。

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数日後、ここで夜を明かすことになるのだが、寒過ぎて凍るかと思った

 

雨が弱まってきたので、市内を散策。

 

本日何も口にしていないことに気がつき、【ラーメンさんじゅうまる】さんで食事。この寒い中すするラーメンの何とうまいこと!アツアツの濃厚なスープが骨の髄まで染みわたります。

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スープがとっても美味しかった。水筒に入れて持ち歩きたい

 

飯を食うと、例によって気分が回復。

二日、三日ほど風呂に入っておらず、流石に匂ってくるんじゃないかと心配になったので、この流れで【えびすの湯】に立ち寄った。

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綺麗なスパ銭

三時間ほど入浴。壺湯に身を浮かべながら星空を見上げていたら、結構心が晴れやかになってきた。

 

帰りに「うさぎランドリー」で溜まった洗濯物を全て洗うことにした。

ただ、この洗濯物……全然乾かねえ!!

厚手のパーカーを洗ってしまったのが失敗だった。

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夜のコインランドリー。思ったよりも人の出入りが多い。僕はスマホでFF5をやりながら過ごした

 

結局、全て洗濯し終わったのは、夜の11時頃。

再び昨日のネットカフェに戻り、就寝した。

 

 ――終わりに

僕はこの辺りからほんの何日間か、原因不明の抑うつ感に悩まされることになります。

 

家出してから一週間くらいは意気揚々と周辺の写真を撮って回ったり、知らない町を散策したり、名物グルメなんかを食べたりしていたけれど、やがてそんな気力も興味も無くなっていき、ネカフェでひたすら漫画を読んだりして過ごすようになってしまいました。

意気消沈とはまさにこのことです。

 

一時的なものではあったのですが、この時はこういう鬱々とした気分が延々と続くのではないかと、戦々恐々としていました。

結局、暫らくしたらフツウに復活するのですが、この時は、なんか分からないけど気分が落ち込んでしょうがなかったのです。

 

あとこの時、少しだけですが、親しい人間と会話したい、と思うようになりました。

不思議でした。僕は自他共に認める一人遊びの達人です。なので、孤独を感じることはあっても、それに寂しさや不安を覚えることは今までただの一度もありませんでしたからね。

 どうしようか迷いました。

けど、友人や家族とは絶対連絡とらないと決めたので、とりませんでした。

 

 

以降の一定期間の日記は、写真の数が少ないため、あまり載せることができません。

正直、写真撮る元気なんか無かったのです。

 

 仕事の合間なんかに画像をブログ用にリサイズしたり、ポチポチと文を打っているので、二日か三日にいっぺん程度の更新になってしまいますが、まだ続きます。

 

それでは。